構造上どうしてもトークンが上場される瞬間がたいていピークになりがちなBCG。
Discordサーバーなどで上場戦に挑むとたまに
「流動性こんだけかよ!やばいじゃん!」
「これだけ流動性あれば安心だな」
というように、流動性の規模から何かを計算しているような発言を耳にすることがあると思います。
本記事ではDEXの価格決定方法に基づいた、「どれくらいの規模の流動性があれば良いといえるのかどうか」を考えていきます。
流動性とは
最初に言葉の定義から確認していきますが、流動性というのは「交換のしやすさ」のことで、DEXに追加される「流動性プール」のことを指して使われることが多いです。
DEXに預けられた暗号資産トークンの集まりの事を流動性プールと言いますが、このプールに預けられるトークンの量が多いと「流動性が大きい」、逆に少ないと「流動性が小さい」という風に言われます。
DEXの基本的な知識や流動性についての詳しい解説は以下の記事でまとめているので、「DEXってなに?」と難しく感じている人は以下の記事を参考にしてください。
どういうことなのか、例を立てて考えてみましょう。
AMM(自動マーケットメーカー)の仕組みから流動性について考える
多くのDEXでは、AMMと呼ばれる方式でトークンの価格を自動的に決定しています。
よく使われる計算式は
x*y=k
- x=2つのトークンペアのうちの片方
- y=もう片方のトークン
- k=常に一定になるxとyをかけた数
というもので、プール内の2つのトークンを掛けたものが常に一定になるようにするという数式で価格が自動的に決定されます。
例えば、USDTとABCDというトークンのペアを1000USDT:10000ABCDの割合で流動性を組んだとしましょう。
すると定数kは1000*10000=10000000で、1USDT:10ABCDの割合なので、1ABCD=0.1USDTとなりますね。
ではこの流動性プールにABCDを買いたい人が100USDT入れたとしましょう。
するとUSDTの量は1100に増えます。kが10000000に保たれるには、ABCDが9090.91(便宜上少数第3位を四捨五入します)になる必要がありますから、100USDT入れた人は代わりに90.09ABCDを手に入れます。
元のレートなら0.1USDT/ABCDなので100USDTで1000ABCD手に入るはずだったのに、実際に買えたのは909.09ABCDだけです。
レートも0.1USDT/ABCDから0.12USDT/ABCDに上がりました。これはめちゃくちゃ大きな値上がりです。
仮に1000USDTでABCDが買われたとしたら、プール内は2000USDT:5000ABCDになって、0.4USDT/ABCDになります。
たったの1000ドルでABCDの価格が4倍です。逆に1000ドルそこから売られれば価格は4分の1に下がります。とんでもないですよね笑
小額ですぐに価格が高騰・暴落するような状態では、流動性プールが全然足りないと言わざるをえません。
売り圧の無い上場戦で流動性を気にするそもそもの理由
少し原点に還ってもう1つ考えたい点として、「売り圧がない限りは上場戦の始値を下回ることはない」というものがあります。
事前にエアドロップやαテスターで獲得した独自トークンが売れない限りは、ゲームリリース前に売り圧は存在しません。
価格の上下が激しいとしても上場戦はスピード勝負で始値を下回らないという点が変わらないのなら、なぜ流動性の規模をそこまで気にするのか。
それは、流動性の規模が買い圧の勢いとゲームの寿命に直結するからです。
流動性プールが小さいと、少しの買いと売りで価格が大きく上下することが分かりました。
ここで考えて欲しいんですが、すごく小さな流動性が組まれて、そこに買いが入ったとき、すぐに価格が暴騰して、誰かが売った瞬間に暴落しますよね。
とんでもない上髭をつけたチャートを見て、そこから買いを入れたいと思う人がどれだけいるでしょうか?私は買えません笑
悲惨な上場戦を終えて、高い確率で始値付近まで一気に戻した独自トークンですが、プレイヤー達はゲームをプレイして獲得したとき、こう考えるはずです。
短期で破滅コースまっしぐらですね笑
それを分かっている人たちはそもそもプレイすら投げ出して見切りをつけるはずです。
ということで、流動性プールが小さい時点で、上場戦の買い圧はあまり期待できないし、その後の本番なんかもっと絶望的だということになります。
流動性プールが作られるとき、独自トークンじゃない方にある程度のボリュームが求められる
先ほどの例から、BCGの独自トークンがDEXで上場する際には、ペアとなるトークン(たいていの場合はステーブルコイン)がある程度多く入っていなければ、独自トークンの値動きが急激になってしまうということが分かりました。
じゃあどれくらいの量で流動性プールが組まれれば安心できそうでしょうか。
正直に言うと、数千万くらいの買いでガンガン値上がりされるのも困りものです。
仮に独自トークンの始値が$0.1になるよう、USDT/ABCDのペアで流動性プールが組まれるとしましょう。
USDTが10万、100万、1000万で組まれたときにそれぞれ10万ドルの買いが入った時の値動きを比較します。
流動性ペア | 10万USDT買い後のABCDの価格 |
10万USDT/100万ABCD | 0.1USDT→0.4USDT |
100万USDT/1000万ABCD | 0.1USDT→0.12USDT |
1000万USDT/1億ABCD | 0.1USDT→0.102USDT |
10万ドルの買いが入った時の値動きを見ると、10万USDTの流動性プールではすぐに価格が動いてしまいます。
100万USDTあれば、10万ドルの買いが入っても値動きが0.02だけですから、これだけあればかなり安定していると言えそうです。
日本円で約1億5000万の流動性プールがあるとそこそこ安心できそうな感じがしますね。
理想は100万ドルくらいの流動性
ということで、理想は100万ドル、せめて50万ドルくらいの流動性は欲しいところです。
こうやって計算してみると、どのくらいの規模の流動性なら、どれくらいの買いで価格がどこまで動くのかが目に見えて分かりやすいですよね。
上場戦に参加するかどうかの目安だけでなく、価格がどこまで上がればどれだけの買いが入ったのか分かるわけですから、どれくらいの価格を目安に売り抜けたいかも事前にシミュレーションできそうです。
というか猛者たちはそういった計算もやって挑んできているんですよね。
感覚だけで「これなら10ドルまで伸びるんじゃない!?」みたいな楽観視をしていると、完全にタイミングを逃すことになりかねません。
しっかり計算して計画を立てた上で、臨んで利益をもぎ取りたいものです。
まとめ
ということで今回は、流動性の観点から考えるBCG上場戦の目安の測り方を書いてみました。
小さい流動性プールだと価格が簡単に大きく上下して、買い圧は期待できませんしゲームの寿命も短いものになる可能性が高いでしょう。
買い圧が安心して買いを重ねられる理想を考えると、できれば100万ドルくらいは入れて欲しいところです。せめて50万ドルは最低でも。
AMMの計算式を理解していれば価格に対してどれだけの買いが入っているのか、価格が下がり始めたときにどれだけの買いが手仕舞っているのかが分かるので、撤退のタイミングを計りやすくなります。
賢く準備してしっかり利益を出していきましょう。
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